ヴィッセル神戸

神戸サッカー物語 vol.1~3公開 ~賀川サッカーライブラリー~

2010/03/18(木)

Stories「兵庫・神戸のサッカー」を更新new

神戸サッカー物語 vol.1
神戸サッカー物語 vol.2
神戸サッカー物語 vol.3

※このコラムは、ヴィッセル神戸のオフィシャルマガジン『ViKING』で2004~05年に掲載されたものです

固定リンク | ヴィッセル神戸 | 賀川サッカーライブラリー | コメント (0) | トラックバック (0)


2冠王ヴィッセル神戸U-15(下)

2010/03/05(金)

100228vissel3


――少年サッカークラブの指導者たちは、自分のところの上手な子を送り込むのに抵抗はないのでしょうか?

賀川:多少はあるでしょうね。しかし全部のクラブがこの趣旨に賛同しているかどうかは別として、黒田コーチといまのヴィッセルのいいところは、そうした県下あるいは神戸市内の選手を送り出してきたクラブの指導者と連絡をよく取っていること、そして前回もそうだったが、こういう集まり(祝勝パーティ)にそういう指導者にも来てもらって、ともに喜びあおうという姿勢を続けていることですヨ。

――なるほど。黒田先生の本に「トモニイコウ」という言葉がありました。

賀川:トップチーム同様、ヴィッセルの若手育成は兵庫の全少年コーチたちと「トモニイコウ」というのだろうネ。

――で、賀川さんはその選手たちに何か話をしたんですか?

賀川:うん。長身の者、ガッシリした体の者、左利きの者といろいろなタイプのいい素材がいるようにみえた。少年期に教えたコーチたちによると、みなクラブの中でも上手で、サッカー好きだったという。選手たちに思い出を聞くと、負けた試合の口惜しかった話が多かったから、負けず嫌いなのだろう。
 サッカーの素材としてはまず、今のところ申し分ないが、彼らには「ここまではよく頑張ったし、順調に伸びてきたハズだが、“選手”になるのはいよいよこれからですヨ」と言っておいた。実際、日本のサッカーはこうした下部の充実は素晴らしいが、選手になり、プロになるのは15歳から21歳までの練習と生活で決まることが多い。

――具体的にいうと

賀川:コーチや先生たちがたくさんおられたから、子どもたちの前では努力以外は特に言わなかったが――。これから体がしっかりし、足・腰も安定する時期に、彼らには基礎プレーの反復をして、精度・強度を高めてほしい。とくに日本人の場合はキックだね。もちろんシュートもその中に入る。
 ここまではボールに慣れること、止めること、相手をかわすこと、そして蹴ることといった技を覚え、それはこの年齢として相当なレベルに達している。
 だがここからは、その技が、体の強い相手と接触しながらできるか、急速なダッシュのあとできちんと踏みこんでシュートできるか、といったレベルでこなさなければならない。
 ボールを浮かせて蹴るのは足のどの部分で、ボールのどこを蹴るのか。それも、10本蹴ってポイントへ8本届くようにするにはどうするのか――などなど、課題はいっぱい出てくる。昨年末、クラブのU-18の決勝を見たけれど、U-15からU-18の3年間の進歩は決して満足できるものではなかった。
 ヴィッセルのU-15は、今、本当にいい線にきているけれど、彼らには、いよいよこれからのステップが大事となる。しかし、それは難しいことではなく、彼らがその気になればどんどんステップアップできると私には見えたヨ。


【了】

固定リンク | ヴィッセル神戸 | コメント (0) | トラックバック (0)


2冠王ヴィッセル神戸U-15(上)

2010/03/04(木)

100228vissel


――(2月)28日にヴィッセル神戸U-15の2冠のお祝いの会があって、賀川さんも出席したそうですね。どうでした?

賀川:ヴィッセル神戸のU-15が昨年度の第24回日本クラブユースサッカー選手権大会(U-15)で優勝したことは前にもお話ししたと思うが――

――こんどは高円宮杯でしたね。

賀川:そう。クラブユースと中学校チーム、つまり15歳以下の年齢層の日本選手権ということですヨ。それに優勝した。
 1次リーグ3試合でまず、島原市立第一中学校(4-0)帝京FCジュニアユース(6-0)名古屋グランパスU-15(4-1)に3連勝。

――たしか、名古屋とは夏の準決勝でも対戦していますね。

賀川:そうだね。2-0だった。
 今回は第2ラウンドのノックアウト・システムに入って、準々決勝がベガルタ仙台のジュニアユース(2-0)準決勝が柏レイソルU-15(延長3-1)決勝がコンサドーレ札幌のU-15(2-1)というスコアだった。

――つまり1次リーグから準々、準決、決勝の6試合に全部勝って、得点21、失点3。

賀川:8月のクラブユースは32チーム参加で決勝まで7試合。それを24得点2失点のスコア。

――1点差の試合もありましたが、平均すると1試合に3点取り、2試合で1点取られるというところ。なかなか強いです。

賀川:残念ながら、この少年たちのプレーをナマで見たわけではないのだが、クラブユースの優勝パーティのときにビデオをチラリと見た。今度も決勝のビデオを見せてもらった。一口にいって、個人技が揃っていて、ボールを奪ったときに1対1で相手を抜く自信がある。

――いい素材を選考して集めたんですね。

賀川:滝川第二高校でコーチ・監督としての実績を持つ黒田和生さんがヴィッセルの育成担当に入ってから、兵庫県協会のバックアップもあって、兵庫県下の少年サッカークラブからいい素材が集まるようになった。その選手たちが一つのチームとして練習してきたのだから、気心も分かっているし、互いの特徴も理解している。

――個人技だけでなく、チームプレーも良い?

賀川:ビデオを見ると、個人でキープすることも集団でキープすることも突破することもできる。決勝でも、ボールポゼッションはおそらく65対35くらいの差だっただろう。だから失点も少ない。


【つづく】

固定リンク | ヴィッセル神戸 | コメント (0) | トラックバック (0)