セレッソ大阪

日本代表23人が決まり、いよいよ本番へ向かう

2010/05/11(火)

◆代表発表会で

――2010FIFAワールドカップ代表が決定しました。発表会場にも出向いたそうですね。

賀川:岡田武史監督の顔を見ておこうと思って、出かけたんですヨ。

――どうでしたか。

賀川:大仁邦彌JFA副会長(今度の選手団団長)原博実技術委員長と岡田監督と、3人が出席した。ずいぶん多くのメディアが来ていたね。

――人気低迷などと言っていても、やはりワールドカップ(W杯)代表ともなればということですかね。

賀川:まあ、そういうことだろうが……。日本のメディアというのは人事関連ニュースが好きだから。政治の話でも、誰がどんな政策をということより、誰と誰がくっつくか――といった話の方を大きく取り上げる。


◆5月5日の香川、アマラウのゴール

――5月5日のJリーグの試合でも、試合の面白さより代表候補がどんなプレーをしたかということに終始していました。

賀川:セレッソ鹿島アントラーズに2-1で勝った試合でも、香川真司がこの試合のゴールで代表に選ばれるのではないか――といった調子でネ。もちろん、香川はいいシュートをした。新しい型のシュートを決めたということで、これは彼には喜ぶべきことだが……。チームにとっては、この試合でMFのアマラウが積極的に潰しにゆくのが目立った。その彼の姿勢が、1-1からの2点目につながってセレッソの勝利になった。

――鹿島のGK曽ヶ端が野沢(またはその手前の味方選手)に投げたボールをアマラウが奪い取ってシュートしたゴール。

賀川:曽ヶ端がアンダーハンドで30mくらい前方の野沢にボールを送ったところ、それにアマラウがダッシュした。野沢が気付いてコースへ入ろうとしたが、アマラウの方が速かった。このときの接触でアマラウはバランスを崩しかけたが、持ち直して、大きく踏み込んで右足で強く叩いた。弾丸シュートがゴール左に入った。低い弾道、しかも途中で一度バウンドしたから、曽ヶ端のセービングも届かなかった。

――アマラウの積極プレーに驚いたと?

賀川:ときおり見せる右足のシュートに、「強く叩ける」プレーヤーだとは見ていたが、いつも中盤でボールがくるとすぐマルチネスに渡していて、ブラジル人にしては控えめだと感じていた。それが、この試合でははじめから積極的で、曽ヶ端の位置を見てハーフラインからロングシュートをしたりもしていた。

――面白いので、セレッソの話が長くなりました。代表の方へ話を戻しましょうか。

賀川:代表選考への注目が高いために、せっかくのサッカーの試合の面白さが話題にならないのがもったいないと思う。

――それがまた、日本の今のサッカー風景というところなのでしょう。さて、代表の顔ぶれは……それこそ残念ながら香川クンは入らなかった。

賀川:岡田監督といまのチームがやろうとしたサッカーを攻守にわたって最後の詰めをする。そして本番へ持ってゆく――と考えての選考だろうからネ。

――監督のこれまでのやり方から見て、まずは妥当でしょうかね。

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羽田の積極性が生んだ、香川の会心シュート

2010/04/23(金)

――セレッソが2勝目を挙げました。香川真司が5ゴールで得点ランキングのトップですね。ガンバの新しい顔、平井将生も5得点。関西人として嬉しいのではありませんか?

賀川:まさか……。まあ得点するのはいいことだがネ。
 平井は23歳、香川は21歳。年齢からゆくとどんどん点を取り始めておかしくない頃です。平井は太ももの肉離れでしばらく休むらしい。せっかく調子が出たときに惜しいことだ。彼は左へ流れたときにシュートの一つの“角度”があるから、期待していたのですよ。

――ガンバがなかなか勝てなくて、2勝したセレッソが関西勢で順位が一番上です。

賀川:ガンバのように、技術が高く、パスをつなぐことの上手なチームは、突っかける選手がいないとボールを回すだけに終わることがある。私たちの世代の全関西チームにもそういう傾向があった。こういうときに突破力のあるハズのブラジル人の調子が悪ければなおさらですヨ。まあ、底力のあるチームだから、むしろ今は攻撃云々よりもディフェンスからもう一度建て直す方がいいでしょう。ようやく復帰した山口のもとで、中沢や高木といった大型DFの基礎からのアップを図ること。中央の守りがしっかりすれば、左右のサイドも役柄がはっきりする。あとは明神キャプテンをはじめ、役者が揃っているのだから、きっかけさえあれば戻るだろう。

――セレッソは?

賀川:先週の湘南ベルマーレ戦は面白かった。
 攻めながら(終盤まで)PKの1点だけ。ロスタイムに湘南のパワフルな攻撃で同点にされた。相手は「しめた」と、長居のサポーターは「また引き分けか」と思ったときに勝ち越しゴールを奪った。

――シンジのドリブルシュートが見事に決まり、スタンドが沸きました。

賀川:私がいつも言っている「長居へ来れば甲子園とはまた違った興奮が味わえる」というシーンだった。
 香川のプレーも良かったが、ボクは、その前に羽田が中盤(相手側センターサークル付近)でドリブルして香川へパスを出したのが良かったと思っている。彼はこの日、何度か激しいぶつかり合いで体を痛めたハズだが、チャンスと見て攻撃の糸口をつかみ、しかもまだ周囲に余裕のある間に香川に渡したのが効いた。これが決勝ゴールを生む第一のポイントだったと思う。いわば、羽田はこの日の殊勲者ですヨ。

――ふーむ。

賀川:相手のゴールキックを高橋がヘディングし、右ライン近くでが取って羽田に渡した。いわば相手のボールを奪ってからの処理だが、羽田がこのとき、仕掛けようと前に出てきた積極性がとても良かった。もう時間切れ、ここだと彼は思ったハズ。

――ずいぶん誉めますね。

賀川:いいプレーをしたときには一緒に喜ぶべきでしょう。香川はおそらく自分で決めようと思ったのだろう。中へドリブルして、3つ目のはずしでシュートへ持っていった。一つ余計のようだが、それが効いたネ。
 相手は同点にしたあと、おそらく疲れとホッとしたのとで体がついてこなかったのじゃないかな。ここらがサッカーの面白いところで、20分前なら成功しなかったプレーが、このときにはゴールに結びつくのだからネ。香川にとっても会心のシュートの一つだろう。

――この得点で、香川は5ゴールになりました。

賀川:他のゴールはあまりよく見ていないが、テレビでちらりと見た場面でも、彼は今年、パスを出したあと前へ出て、仲間のシュートのときにゴール前へ詰めようとしているのがいい。

――“ごっつぁん”みたいなゴールをもらっていると、言ってます。

賀川:ゴール前へ行こうという気が出いているのがいい。あとは、乾が意欲を燃やすことだ。

――家長も、この試合は先発で出ました。播戸はいつもどおり終わり頃からでしたが。

賀川:能力のあるプレーヤーのポジションプレーが認められるようになって、チームの組織力がつけば、セレッソは少しずつ良くなるだろう。もちろん、まだまだ不満はあるけれど……。

――それについてはまたの機会に。

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大阪長居スタジアム

2009/10/10(土)

――朝日新聞の夕刊に面白い記事があったとか?

賀川:9月26日だったね。そのすぐ後で昔の仲間の集まりがあったときにも話題になった。「ぷらっと沿線紀行」という続きものらしい。

 長居スタジアムの最寄り駅であるJR阪和線の鶴ヶ丘駅に、セレッソ大阪の選手の写真やフラッグが飾られるようになったことから、長居競技場を阪和沿線の風景としてとらえた企画らしい(『ホームも本拠地(ホーム)JR鶴ヶ丘駅』)。
 川淵三郎JFA名誉会長も三国丘高校時代は阪和線で通学した一人だし、岡田武史日本代表監督も阪和線沿線の天王寺駅に近い天王寺高校の出身――そうした有名人を巧みにあしらった面白い読み物だったヨ。

――賀川さんと長居の関係も長いですよね。

賀川:そうだね。1964年の東京オリンピックのときに大阪市立長居陸上競技場が竣工したのだが、競技場であった一帯が、競技場と立派な公園になった。その競技場のこけら落としが、サッカーの東京五輪「5・6位決定 大阪トーナメント」だった。そのいきさつは私のウェブサイト(賀川サッカーライブラリ―)のなかにも記してあるが、近く、それの資料や大阪開催を決めた当時のFIFA会長サー・スタンレー・ラウスさんの写真などを加えてここに詳しく書きたいと思っている。
 長居と私とは、大阪女子マラソンの開催という思い出もあるし、ワールドカップの会場となるための屋根の話もあるな。

――長居には甲子園とはまた違う楽しみがある。常々言っていますね。

賀川:長居スタジアムは公園を含めて大スポーツセンターで、市内にこれだけのものがあるのは関西の宝物といえますからね。

――賀川さんの「長居スタジアム いま・むかし」。早く語ることにしましょう。

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