東アジアカップ シュート力をはじめ個人のレベルアップを
9日<男子>
日本代表 1(1-1、0-0)1 中国代表
――日本は前半10分失点しました。相手の右スローガンからだった。ボールがエリア内に投げ入れられて長身のCF22番ユ・ターパオが受け、そこからバックパス、横パスを続けられ、15番ウー・シーがキープして左後方へバックしてエリア正面すぐ外からフリーの7番ウー・レイが見事なシュートを決めました
賀川:相手に接近して囲んでいるが誰も奪いに行っていなかった。ペナルティエリア内だからタックルに行ってファウルになるとPKだという恐れがあるにしても…日本のDFの問題の一つではあるが…
――スローインがエリア内のFWの足元に届くというのも考えなければならないでしょう
賀川:日本のゴールは前半の41分、左サイドを走りあがった倉田に槙野からうまいスルーパスが出て倉田は早いタイミングで中央へ送り、武藤が走り込んで決めた。
――ビューティフルゴールでした
賀川:槙野がドリブルで持ち上がったとき、中国側の動きがパタっと止まった感じになった。そのとき倉田がダッシュした。その倉田のクロスに合わせた武藤のダッシュも速かった。日本サッカーらしい一瞬に気持ちが一つになる瞬間でした。こういうタイミングを自分で作り出すようになってくれればサッカーも面白いのだが…
――日本は前半始めに何度も攻め込んだチャンスもありました。その始めの10分間に点を取られて、相手に先制された
――リードした中国は守りに傾き、日本が攻め、中国がカウンターを狙う形になった
賀川:そのカウンターでヒヤリとする場面もあった。もちろんこちらにもいくつかのチャンスがあったが結局同点ゴールを生んだのは41分の速攻だった
――後半には雨も激しくなった
賀川:日本は後半も良く攻めたが、サイドへの展開が少なく、中央の狭いスペースでの速攻が多いのがもったいない感じだった。
――24分には相手DFのボールをFWがプレッシングし、右サイドで奪って武藤のシュートチャンスがあった
賀川:ノーマークシュートで、こういうチャンスは案外ゴールにならないが、そこを落ち着いて決めるようになってもらいたいシーンだった。
――28分に武藤に代えて柴崎をピッチへ送りました
賀川:パスが回るようになったが、こういうときにいつも言っているように、利き足でない足(右利きの選手なら左足)で3~5メートルの短いパスをつなげるようになれば、もっと楽な展開になるはずです。パスを出すのにそのつど右に持ち替えるのは実にもったいない。
――また、こういう五分五分の試合では利き足以外は使いにくいでしょう
賀川:だからこそ、若いうちに左足を練習しておけば楽になるのですよ。中国だってほとんど「片足サッカー」ですから余計にそう思いました。
――37分に浅野が永井に代わって入りました
賀川:永井は良く頑張ったがシュートチャンスにシュートできなかったこともあり、この試合は前の選手でなく第2列、第3列の飛び出しでゴールしました。だからFWの浅野にそのチャンスが来ればと願ったのです。
――中盤は山口蛍が動き回って目立っていました
賀川:中国はファウルの多いチームです。疲れてくると、アフタータックルが増えるのです。そういう相手に比べると山口のタフな動きは誠に素晴らしかったが…
――こういう双方に疲れが出ているときに宇佐美のドリブルなどが効果的なはずです
賀川:ドリブルだけでなく上手なプレーヤーが目いっぱい動いてみることもまた試合の打開にプラスするのだが。
――47分に柴崎がペナルティエリア右サイドでシュートチャンスがあった
賀川:中へパスを1つ奪われましたね。そのあと右サイドでFKがあり、柴崎が蹴って、遠藤が高いジャンプヘッドをとったが、ボールは右外へ飛んだ。攻めながらゴールを奪えないまま終わってしまった。
――雨中で両チーム力を出し切った試合でしたが、それでも勝ってほしかった
賀川:国内組だけで編成した日本代表はいいところもあり、不満なところもあった。武藤のようにJで活躍して選ばれ、この大会でも2ゴールした者もいた。伸び盛りのプレーヤーの中からこの大会を足場にして、もっと上達していく者が現れると考えるのはうれしいですよ。
――宇佐美はどうでした
賀川:この試合の前半でもいいシュートをしたが、やはり点をとらないとね。この仲間の中で自分でチームを引っ張る気をもう少し出しても良かったと思います。
――2部セレッソでごひいきの山口蛍は?
賀川:彼は動きの量も質も高い選手で、この程度は当然ですが、精度の高いプレーをしなければならないでしょう。
――日本代表と選手たちのステップアップを期待しましょう
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