東アジアカップ 韓国に逆転負け
――男子は韓国に1-1の引き分けだったが、女子が1-2と逆転負けし、北朝鮮との2試合と合わせて、女子2敗、男子1分1敗となりました
賀川:女子日本代表は4年前のワールドカップの優勝、そして今年のカナダワールドカップの中軸となっていた選手に比べると、次の世代のレベルアップが遅れています。第1戦でもパスの失敗が多く、そのために何度もピンチを招きました。ピンチを招くだけで、攻めに出ようとしてパスミスでボールを奪われると、余計な労力を使うことになります。男子も含めて、サイドキック、特にダイレクトのインサイドキックをもっと正確に蹴れなければなりません。
――日本は前半30分に中島のシュートで1-0とリードしました
賀川:韓国側がボールの奪い合いに強くて試合は韓国が攻め、日本が守る形で続いていた。中島の先制シュートはペナルティエリア外2メートル中央やや右寄りのところで、右足で蹴ったもの。押さえのきいた素晴らしいシュート。韓国のDFに当たって方向が変わったのもよかったが…
――中島はINAC神戸でもキックの上手な選手として知られていますね
賀川:面白いことに、このチャンスは29分の左CKからで、まず中島が右足でCKを蹴り、そのハイボールのこぼれ球を中島がエリア左外からダイレクトでクロスをあげた。これはミスキックで高く上がってエリア外(ゴール正面)右寄りに落ちた。日本側がエリア内へ高いボールを送り、このボールが再びエリア外へ出てきたのを中島が蹴った。左CKに始まった彼女の3度目のキックが好シュートとなった。
――1-0でリードして後半は少しは良くなるかと期待した。しかし10分に同点ゴールを奪われました。
賀川:後半7分に日本の攻めでタッチ際ゴールラインから12~3メートルのところでFKがあった。キッカーは中島で、右足で蹴り、GKが防いで韓国側がDFでキープし前方へパスを送った。これがミスパスで日本のDFが取った。パスが最終ラインから中盤の上辻に送られたとき狙っていた韓国のチュ・ソヒョンが奪い一気にドリブルで持ち上がってペナルティエリアすぐ外の正面でシュートし、左ポスト側に決まった。彼女がシュートしたとき、3人の日本選手が近くにいたが、だれもタックルに行かなかった。
――佐々木監督は上辻の代わりに川村を入れて中盤の強化を図った
賀川:ボールキープの時間も多くなったが攻撃の大事なところでミスが出るのは変わらない。相手も1対1で自信を持ってしっかり守っていた。
――引き分けかと思ったら48分相手側にゴールが生まれた
賀川:FKから10番のチョン・ガウルの見事なシュートだった。暑い中で選手たちはよく頑張ったが、新しく加わった川村にパスが通ればと思う場面もあった。チャンスを何度も作ったのだから、やはり技術をもっと上げること、もちろん北朝鮮ほどの体格でなくても、もう少し体を強くすることでしょう。京川や猶本のような優れた選手でも、もう1ランク上のプレーができないと、ワールドカップのタイトル奪還などとは言えないでしょう。
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