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FIFAの事件

2015/06/03(水)

――FIFAの多数の副会長や理事の収賄事件がとうとうヨーゼフ・ブラッター会長の辞任にまで至りました。事件が明るみに出た後、FIFA総会での会長選挙でアラブの王子さんをおさえて当選し、5期目をつとめるとのことだったが、その後で辞任を表明しました

賀川:4期の会長任期の間に、FIFAの財政を立て直し、世界最大で、最も豊かな競技団体にした。他のスポーツ団体からうらやましがられるほどだったが、その功労者がこういう形で辞任するとは残念な話ですね。

――メディアからの問い合わせもあったでしょう

賀川:3日の朝は、次々に各社の電話取材があって、11時半ごろまで朝食の時間もとれないほどでした。私にはことの真相がわからないから何も言えないけれど、サッカーで大切なのはフェアプレーですから、その世界のサッカーを統轄するFIFAにかかわる人たちは、やはりフェアであってほしいと答えました。もちろん、今の理事会に色々な権限が集中すると言われている機構や組織の改革も必要でしょうが。

おそらくブラッターさんは自分の手で改革をしたかったのでしょうが、大陸連盟選出の理事や副会長だけでなく、FIFAの事務局長にも疑いが持たれて、いわば自分の部下にも問題が起こったことになり、辞任を決めたのでしょう。

――もちろん、裏に何かがあったのかも

賀川:それはわかりませんが、事ここに至れば、しんどい決断ですが、当然の決断になるのでしょうね。

――昨年のブラジルワールドカップで、ネイマールが相手選手に後方から飛びかかられて負傷し戦列を離れた時、賀川さんはフェアプレーの精神に反すると厳しい罰則の適用を唱えられていましたね

賀川:現在の発達したフットボールは、プロフェッショナルで、いわば試合に出ること、試合に勝つことでお金を稼ぐ選手たちがプレーしています。それだけにフェアプレーが大切で、FIFAも常に「フェアプレー」を掲げています。若いプレーヤーたちにフェアプレーを要求するのだから、運営にかかわる大人や老人たちもフェアプレーでいてほしいものです。

――大きな組織で、たくさんの国や地域のなかには、贈賄や収賄が横行しているところもあるとか

賀川:世界は広く大きいので、そういうところもあるかもしれません。アジアではそういうことに潔癖な日本でも時々ニュースが出ますからね。しかしスポーツ団体であれば、理想を掲げるのは大切なことでしょう。フェアプレーの精神を思い起こし、努力をすること。日本から田嶋幸三さんがFIFA理事に入ることになったから、そういう面でもいい仕事をしてほしいですね。

――ブラッターさんの前のアベランジェさん、そしてその前のサー・スタンリー・ラウスさんが会長であったころからFIFAと関わりのあった賀川さんには、近いうちに別の面からFIFAの話を聞きたいと思っています。

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コメント

金銭に政治も絡んでいるので、底が深そうです。

投稿: 烏球亭 | 2015年6月 4日 (木) 21時26分

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