90歳の冬の旅 〜 フェアプレイ賞はボランティアに
レーヴ監督が去ると司会の美人アナウンサー、アブドさんは女子の最優秀選手のノミネート2人目のマルタ(ブラジル)の名を挙げて、その映像を紹介をした。彼女の左足のボールタッチやシュートの巧みさだけでなく、右のシュートの正確さ、すばらしいドリブルが画面で見られた。
先述のロナウドのところでは省略したが、彼の映像は左、右のシュート、ヘディング、ヒールキックなど、豪快さも、小ワザも、トーもカカトも、レアルのアンチェロッティ監督のいうようにどんな形でもゴールを決める――そのプレーを見せてくれる。名選手の名場面をふんだんに見せることで、2時間に及ぶ授賞式でも(いささか疲れはするが)飽きがこないところがすごい。
マルタの映像のあとは、今度は女子の優秀選手かと予想したらフェアプレイ賞だった。今回は大会には欠かすことのできないボランティアが対象となった。ブラジルワールドカップが世界中から参加したボランティアの様子が映像で紹介され、その14000人のなかからコスタリカ、モロッコ、ブラジル、カナダとアメリカの5カ国の各一人ずつが舞台に上がった。ハンス・ファン・デ・フルトさん(アメリカ)がトロフィーを受け、5人にひとつずつのサッカーボール、なんとバロンドール候補男女6人のサイン入りが贈られた。
熱烈なファンでもあるそれぞれのボランティア・グループには何よりのプレゼントだろう。贈呈に立ち会ったFIFAのジェローム・ヴァルケ事務局長があいさつのなかで、近くチューリヒに作られるFIFAミュージアムの中でも多くのファンがすべての大会でのボランティアの功績を高く評価することでしょうと述べた。ブラジル大会では、高齢の私のためにプレスルームからスタジアムの記者席までの往復に女性のボランティアが付き添ってくれたことを思い出した。そういえば94年のアメリカ大会では、日本女性がボランティアで働いていて、アメリカのスポーツイベントでのボランティアについて語ってもらって「旅」に書き込んだことが頭をよぎった。
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