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90歳の冬の旅

2015/01/12(月)

ドバイを出たエミレーツ航空EK89便チューリヒ行きのエアバス機は快調に北東に向かっていた。席の前にあるモニターで航路を見ると、トルコの上あたりらしい。さすがに、イランの上空は飛ばないのだと思わぬところでイスラム国騒動を思い出した。

11時45分(ローカルタイム)の表示がある画面の中に、ザルツブルグの名もあった。オーストリアだから、すぐ隣はスイス、もうすぐ到着だなと思う。

2015年、90歳になって14日目の私は、いま「冬の旅」の2日目にいるが、外国旅行といえば、サッカーの試合を見ることが目的であったため、国際大会の日程にあわせた6〜7月が多いのだが、今回は珍しくも真冬の旅となった。1月12日スイスのチューリヒで開催されるFIFAのバロンドール授賞式の時に、FIFA会長賞を贈るからぜひ出席を、という通知をもらい、そのための冬のヨーロッパの旅となった。

なにしろ、若い50〜60歳代とちがって、体は脊柱管狭窄症にはじまり、目も耳もすっかり能力が衰えている。そんな90歳の旅は若い仲間の本多克己さんの同行がなくてはできないし、またFIFAとのスケジュールなどのやりとりで、JFAの国際部・コミュニケーション部をはじめとして、直接間接にとても多くの人の手助けなしには出発できなかった。

1月10日の夜、関空発のエミレーツでまず大阪を発ち、ドバイで乗り換えて、今チューリヒに向かいつつある。ワールドカップの旅を1974年から書きはじめ、ヨーロッパ選手権の旅を1980年から。それぞれのサッカーマガジンの連載は読者に楽しんでいただくとともに、自らの楽しみでもあった。今度の旅は試合を見るのではなく、表彰式という異質のピッチへの出場だから、どういうふうになるのか、私自身も読めていない。

とりあえず、皆様のバックアップと厚意に感謝しながら、これからの旅に入ってゆきたいと思っているところ。さて、どうなることやら。

画面は、ザルツブルグを右に、チューリヒに向かう飛行機の画が映し出されていた。

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