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90歳の冬の旅 〜 衣装合わせ

2015/01/15(木)

数々の不朽の名作を残したフランツ・シューベルトが歌曲集「冬の旅」をつくったのが、28歳の若さだった。彼はその後、10年ほどで若い一生を終えてしまった。その冬の旅のタイトルを勝手に使わせてもらうのはいささか申し訳ないが、こちらの冬の旅は、まさに人生の冬の時期にかかっている我が身のことを言いたかっただけのこと。それにしても、戦中派の私たちには神戸一中から神戸商大予科(現神戸大学)に入ったころは音楽映画の新作・旧作が三宮の映画館で上映され、私たちは「ベートーベンの生活」や「シューベルト」などを見て涙したものだった。

感受性の強い十代後半の若者たちは、耳の聞こえなくなった偉大な音楽家については岩波新書で熟読したが、シューベルトの映画は質屋に金を借りにきたシューベルトの顔が現れるところから、未完成交響曲の未完の章とともに、「わが生涯に悔ゆることなし」の字幕に続けて、しばらく仲間たちも涙が止まらなかったことを覚えている。

私の周辺の仲間たちには気を使わせることになった。神戸市中央図書館の賀川文庫の仲間は言う。
1)FIFAの授賞式だから、もちろん参加費用はFIFA持ちですね (その通り)
2)これまでのバロンドールの授賞式を見ると、受賞者はタキシードを来ていた。賀川さんは衣装を持っているのですか。

服装については、とりあえず一番最近につくった英國屋製がある。ただし、つくったころに比べると細くなった(特にお尻の肉が落ちてしまった)体にはパンツがダブついて見える。そんな話をたまたま根本いづみさんにしたら、彼女から神戸FCの喜田さんに伝わった。喜田さんはパーティで、まるで「吉本」とサッカー仲間で言われているが、本来はテーラーで「それなら私に任せろ」ときた。日がないからと飛んできて、寸法合わせをしたついでに、この服もいいが、もう少し黒っぽいので賀川さんと同じサイズのがありますよ、という。喜田さんはぼくよりも大きいサイズのはずだが、そこは本職で出発直前にお祖父さんが来ていたオーバーも着てくださいと――昔作ったカシミアのオーバーの袖が痛んだままなので、それも借用となり、とりあえず衣装の準備はテーラー喜田のおかげで完了。ネクタイは芦屋市サッカー協会、体育協会会長の西田俊一さんのお見立てのプレゼントをそのまま着用することにした。

出発前日の自宅での衣装合わせはプロフェッショナル喜田さんのOKで終了した。

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