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選手たちの努力に感謝しつつ、新しい経験と結果を分析

2014/06/25(水)

――日本代表、完敗でした

賀川:試合の流れはテレビでご覧になった通りです。選手たちは試合後、それぞれ自分たちの力が足りなかったと言っているはずです。私にはまず、彼らがアジア予選に勝ってこの大会に出場してくれたこと、それによって日本中がワールドカップという世界のスポーツの一大祭典をハラハラ、ドキドキして楽しむことができました。そのことにまず、代表全員に感謝したい。

大会のグループリーグC組で、3戦1分2敗で得点2失点6という冷徹な記録は日本代表の歴史にも残ることになるのだが、少なくともアジア予選を勝つ抜いてきたからこそ、こういう経験も出来たのだと考えたい。ただし、日本サッカーの前進のためにはプレーヤー自身が試合のひとつひとつの局面を振り返り、何が勝ちに結びつかなかったのかを考えてみてほしいもの。サポーターの皆さんも何がよかったか、何が悪かったか、惜しい場面、うれしかったシーンを思い出し、ビデオを見直して、サッカーへの造詣を深めていただきたい。
今は思い起こすのも残念でも、ここからの反省がなければ、前へ進めない。日本のサッカーは極東にあって遠くヨーロッパや南米のフットボール先進地から離れ、ベースボールという手でボールとバットを扱う全く異質のスポーツが盛んになっている中で、100年がかりで少しづつ広めて、東京オリンピックを足場にその速度を上げ、1993年のプロ化と2002年のワールドカップ共催で大幅に国民の間に浸透しました。そのプロ化から20年余がたち、ワールドカップ出場の経験も積んで、こんどこそと望みを抱いた人も少なくなかったでしょう。私はワールドカップのようなトーナメント(1か所に集まる大会)は1か月の短期決戦で長期のリーグと違い、チーム全体、選手の調子、そして試合地の気候、風土(暑い・寒い)、相手側のコンディションによっては第2ラウンド進出も可能で、日本の選手たちがベスト4や優勝を目指しても当然と思っていた。この大会では、必ずしも第1戦では心理的にも体調の面でもベストであったかどうかは疑問ですが…

――その点では悲観もあるでしょう

賀川:こちらがベストの条件で環境がよければという望みがなくなって、第1戦を落としたのが後々大きく響いて、このグループのなかで一番強いコロンビアに最終戦で勝たなければいけないという苦しい立場に自らを追い込んでしまった。

――反省や分析はまずそこから

賀川:いや、その前に頑張って試合をしたのだから、そこから見ることになるでしょう。

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コロンビア×ウルグアイを、マラカナンで観戦しました。完全コロンビアのホームゲームでしたが、スアレスを欠きながら、ウルグアイは良く戦った印象です。日本との差を感じました。

投稿: 蹴球亭 | 2014年6月30日 (月) 23時59分

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