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神戸賀川サッカー文庫のこと

2014/06/08(日)

しばらくご無沙汰していました。お詫びとともに、近況の報告をさせていただきます。

2014年4月21日に神戸市の中央図書館内に神戸賀川サッカー文庫を開設しました。これはこのブログでも、またこれまでの書き物のなかでも折に触れて申し上げていた計画で、仕事のために集めた図書資料3500点を私たちが少年期から大倉山の図書館として呼んで親しんでいた中央図書館(地下鉄西神・山手線三宮駅から二つ目の大倉山駅下車)に寄託し、市民に読んでいただこうということにしました。5000冊のうち、サッカー仲間がボランティアで2年がかりで目録を作ってくれた3500冊をとりあえず運び込み、4月21日オープンとなったのです。

私自身は70歳になればどこか一室に図書資料を置き、そこを仕事場兼サッカー仲間の集まれる場にしたいと考えていました。自宅のある芦屋市にそういう場所をみつけ、その資料室兼仕事場にボツボツ仲間にも集まってもらおうとした時、阪神大震災がやってきて計画はストップしました。それから20年近くかかりました。

その間、関西サッカー協会、大阪府サッカー協会、兵庫県サッカー協会、神戸市サッカー協会、芦屋市サッカー協会、神戸フットボールクラブなど多くの団体やサッカー関係者のご支援をいただき、場所の選定や場所の選定や、運営をどうするかなどについて何度も相談に集まっていただきました。改めてお礼を申し上げます。また、私の出身校である神戸高校、神戸大学サッカー部OB会、また灘高校サッカー部OK会の有志が図書目録の登録に毎週3回も我が家に足を運んで地味な作業を続けて下さったことは、ただ感謝あるのみです。

神戸市は私の言う、サッカー発祥の地ではありますが、明治開港の昔からKR&AC(神戸レガッタ・アンド・アスレティッククラブ)という外人のスポーツクラブがあって、市の行政もかかわってきた歴史を持っていて、今から45年前に、当時日本で初めてのナイター施設を持つ球技(サッカー、ラグビー)専用の御崎スタジアム(現在のノエビアスタジアム)を建設したのもそのあらわれでしょう。今回の図書館内でのサッカー文庫設立案を推進された三木館長2002年ワールドカップの時の神戸会場の運営のメンバーであり、また大会前の兵庫県各地での「サッカーフォーラム in 兵庫」シリーズで尽力された方でもあります。

いわば、神戸のサッカー仲間と、市の協力によって生まれたサッカー文庫です。図書館という、「静」の中へスポーツという「動」の文化を持ち込んだことになりますが、スポーツは「する」「見る」といった直接的な喜びのほかに「語る」「読む」「書く」楽しみもあります。すでに日本の各地で図書館とサッカークラブ、スポーツクラブの協力体制が始まっています。神戸賀川サッカー文庫で多くのスポーツ人、サッカー人がサッカーの図書や資料を読むこと、語ること、時には手にすることでより深いスポーツの楽しみを味わっていただけると思います。

開所から半月ばかりの間に訪れた数はさほど多くはありませんが、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語などの図書を目にしてサッカーの巾の広さを、また各国の100年史でその長い歴史に驚かれる方もあり、また日本サッカーの歴史に70~80年前にも国際試合があり、日本代表に優秀な選手がいたことを初めて知ったという方もおられました。図書の整理がまだパーフェクトではなく、まだまだ貸し出しについての制限はありますが、まずは一度足を運んでいただければありがたいと思います。

「神戸賀川サッカー文庫」の開設と記念講演会の開催(神戸市)
賀川浩氏の寄贈による「神戸賀川サッカー文庫」が開設(SoccerKING)
神戸賀川サッカー文庫(賀川サッカーライブラリー)

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コメント

以前神戸FCにサッカー文献を漁りに行き、神戸市の中央図書館にも行ったことがあるのですが、最近は神戸にご無沙汰です。機会を見つけて、是非文庫を訪問したいですね。

投稿: 烏球亭 | 2014年6月13日 (金) 22時07分

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