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大型日本代表FWハーフナー・マイクのゴール。長い記者生活での初体験、194センチの豪快ヘディング(上)

2011/10/18(火)


●2014FIFAワールドカップブラジル アジア3次予選 GroupC
 第1節 2011年10月11日19時45分キックオフ
 日本 8-0 タジキスタン
   (4-0、4-0)


――日本代表が11分にハーフナー・マイクのヘディングシュートで先制して、前半に4-0とし後半も攻撃の手を緩めず4得点を加えて8-0で大勝した。タジキスタンはこのグループでウズベキスタンと北朝鮮に2敗していますが、どちらも0-1という僅差だったから日本側も相当警戒していたのですが……

賀川:これで3次予選は3戦2勝1分け。同じ日にウズベキスタンが北朝鮮を破って2勝1分けと勝敗数で日本と並んだ。日本はこの8ゴールで得失点差で大きく上回って、残りの3試合が有利になった。しかし何より、私にはハーフナー・マイクが代表初ゴールしただけでなく、新しい大型FWとして代表のメンバーとなったことが嬉しいね。

――大型FWが必要――は、賀川さんの長年の意見でしたが、それが平山相太でなくてハーフナーだった

賀川:日本のサッカー史上で194センチの長身FWが代表のメンバーとして出場してヘディングで得点したのは初めてのこと。クラブでも昨季、J1昇格の力となっていた。

――ザッケローニさんは目をつけていたのでしょうね。

賀川:194センチの高さは魅力。上背があるからヘディングは自分の武器だと心得て練習を積めば、能力を増す。高さだけでなく体全体が強くなり、足元のボール扱いもしっかりしている(一家挙げてプロを目指しているのだから当然だろう)。J1でのプレーを観察した監督さんが放っておくハズはないでしょう。

――3次予選シリーズに招集し、第1戦の対北朝鮮、第2戦の対ウズベキスタンに途中出場させた。得点はなかったが威力はあった。

賀川:このタジク戦の前のキリンチャレンジカップ、対ベトナム(10月7日)にも出場させる予定だったが、メンバーの故障などでピッチに立てなかった。しかし、この高さは生きるとザックさんは思ったのだろう。

――それが先制ゴールになって表れ、チームもスタンドもムードが一気に良くなり、8-0の完勝につながった。

賀川:この日の長居では選手たちもしっかりプレーしようという気迫があった。キリンチャレンジカップのベトナム戦は、相手が抵抗力のあるチームであったことと、遠藤保仁が休み、岡崎慎司も欠場した。何といっても遠藤がいないと日本代表チームの攻めの幅や深さが違ってくるからね。ベトナム戦で調子の上がらなかったぶん、代表チーム全体に気持ちが強まっていたハズですよ。
 日本チームがやる気になって、動き出しも早くなっている。しかも相手のタジクはボールの競り合いのときに粘りがない。第1、2戦ではファウル気味のタックルがずいぶんあったのに、今度はそうではない。相手のプレッシングが弱ければ、日本の技は冴える。しかも気持ちも動きも最後まで落ちなかったから、長居に集まったサポーターにはとても楽しい夜になった。


【つづく】

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