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サッカー仲間の悲しい知らせ 神戸三中で全国準優勝、神戸大学で天皇杯準優勝した名越由隆さん

2011/03/14(月)

――先月お亡くなりになった名越由隆さん(2月19日5時20分死去、86歳)は、賀川さんと同期でしたね。

賀川:名越さんは神戸三中の戦前の黄金期の選手で、私と同学年。いいライバルだったし、神戸商業大学(現・神戸大学)の予科では同じ3回生(昭和17年/1942年入学)だった。

――神戸三中は全国大会でも活躍しましたね。

賀川:ことしの滝川第二高校の優勝で、23年前、昭和13年(1938年)の第20回全国中等学校選手権(現・高校選手権)の神戸一中以来の同大会での兵庫県代表の優勝となっている。
 その次の第21回大会は、兵庫代表は兄・賀川太郎がキャプテンのときの神戸一中で、これは夏の大会のときに調子がよくなくて2回戦で敗退した。秋の明治神宮大会に優勝はしたが……

――次の22回大会以降、今の高校選手権の前身となる大会は中断しています。

賀川:いわゆる大毎(だいまい)――大阪毎日新聞社の戦前の大会は昭和15年が最後。このときに神戸三中が兵庫の代表となって出場し、1回戦で富山師範を4-2で破り、準々決勝で東京の青山師範に延長で4-2の勝利、準決勝でも滋賀師範に6-3で勝った。
 決勝の相手が朝鮮地方代表の普成中学。1回戦8-0(対湘南)準々決勝12-0(対函館師範)準決勝5-2(対明星商業)と圧倒的な強さを見せていた。
 三中は私の4年生のときには勝てなかった相手で、CFの工藤裕、左サイドの名越とウィングの瀬戸三郎のトリオが強く、また、HBの野口、芝田、CHの岡村の3人がしっかりしていた。
 だから普成中を相手にどれくらいやれるかと期待していたのだが、ちょっと歯が立たなかった。一つには、ロングパスや個々のドリブルで勝負するのでなく、もっと早い短いパスで攻めれば良かったのだが……(後半はそれで少し良くなった)。瀬戸の速さを生かす名越からのスルーパスといったのもほとんど出なかった。

――普成には勝てませんでしたが、青山師範など強チームを相手に勝ち抜いています。

賀川:兵庫のレベルは高かったから、代表になれば本大会でも上へのぼってゆくものと思っていた。名越さんはそのときの左インサイド、いわゆる攻撃的MFです。

――大学の予科で一緒だったということは、長いおつきあいですね。

賀川:1924年春に入学して以来70年にわたっての仲間ですよ。第2列から走り込んでのヘディングなども、体は小さいが上手だった。大戦後の社会混乱のときだったから、決して満足のゆくスポーツ生活ではなかったが、大阪クラブで一緒にすることもあり、ずっといい仲間でした。
 訃報を知らせてくれた河崎俊一さん、この人は灘高から来た足の速いスケールの大きいプレーヤーだが、「とうとう2人だけになった」と――。まあ、お互い80歳より90に近い方になってきたから、少なくなるのは当たり前と言い合ったものですがネ。
 中央左寄りにいて、内に入ると見せかけて外へターンするプレーなどいまもその姿を思い浮かべることができる。物静かで律儀な人。ある時期に凌霜クラブというOB会の会長も務めてくれた。歴史を担った人が、また向こう岸へ行ってしまったネ。

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コメント

突然コメントいたします。私は瀬戸宏と申します。「賀川浩の隻言片句」2011年3月14日「サッカー仲間の悲しい知らせ」文中に出てくる瀬戸三郎(神戸三中)の長男です。「1951年、スウェーデンのヘルシングボーリュに学ぶ」にも父の名前が出てきます。やはり悲しいことを書かねばなりません。父は本年(2013年)2月9日に逝去いたしました。父はその後、関西学院大学、湯浅電池に入学・入社し、やはりサッカーをしておりました。後年は草創期の女子サッカー育成にも関わったようです。実のところ、父はこの十年ほど寝たきりに近い状態で会話もままなりませんでした。元気な頃もっと話を聞いておくべきだったと後悔しております。父の思い出をたどろうとネット検索したところ、賀川様の文章にいきあたりました。約七十年たっても父の名前を記憶し、文章に名前をあげてくださる方がいらっしゃることを知り、一言感謝の気持ちを伝えたく、コメントさせていただきました。なお、私自身は父に似ず、スポーツはまったくだめで、サッカーもしておりません。賀川様にメールしようと思いましたが、メールアドレスがわからず、このコメント欄に書かせていただく次第です。末筆ですが、賀川浩様のご健康を心より祈念いたします。

投稿: 瀬戸宏 | 2013年3月16日 (土) 07時20分

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