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AFCアジアカップ カタール2011 日本4度目の優勝から(上)

2011/02/08(火)

――今回は決勝の話の続きをお願いします。
決勝で98分、つまり延長前半8分に李忠成前田遼一に代わって入り、その彼が延長後半4分にすごいシュートを決め、これが決勝ゴールとなりました。

賀川:大陸大会の決勝ゴールでは、1988年のマルコ・ファンバステン(オランダ)の対ソ連戦の右からのボレーシュートが歴史に残るビューティフルゴールと言われている。李忠成のボレーもその美しさで並ぶだろうね。アジアでもこうしたプレーが生まれるということを世界に見せたという点でも嬉しいことだ。

――ファンバステンはゆったりとした大きな構えのボレーシュート。李は歯切れのいいボレーでしたね。

賀川:天下のファンバステンに李が肩を並べたとは言わないが、この決勝の舞台でのシュートの成功は、彼にとって大きな自信になるでしょう。

――それにしても、長友佑都の左からの崩しが素晴らしかった。

賀川:これは試合途中のメンバー交代と配置がえが成功した。

――テレビの解説でも、新聞でもそういっていましたね。しかし逆の見方をすれば、はじめのメンバー編成がおかしかった? とも言えませんか。賀川さんはオーストラリア相手にCDFは2枚とも長身を持ってこないと――と、前日にも言っていました。

賀川:今野泰幸は178cmでヘディングそのものは上手だが、190cm近い相手になると身長差を補うのは大変ですヨ。まあ監督さんは様子を見て岩政大樹(178cm)に代えようと思っていたのだろうネ。勝ってきたメンバーをいじるのは難しいし、攻撃に自信もあったのだろう。

――その攻めで、負傷の香川の代わりに藤本淳吾をスターティングメンバーにしました。しかしうまくゆかなかった。

賀川:サッカーは面白いもので、始まって早々のオーストラリアの攻撃でゴール前左でのマット・マッカイのシュートが外れた。左利きの彼はこの日のラストチャンスのFKをはじめシュートを全て失敗した。まあ、そういう点では運がよかったとも言える。ケーヒルとキューウェルというヘディングが強くシュートも上手い2人を何とか押さえたが、そのコボレを拾う役のプレーヤーのシュートが全部上手くゆかなかったのだから――。

――まあ、そういう危ないところもありましたが、後半に入って11分に岩政大樹を藤本に代えて送り込み、今野を左DFに置いて長友を左の前へ出し、岡崎慎司を右サイドに移しました。

賀川:そう。つまりケガで離脱した香川のポジションに長友を置いて、CDFを吉田麻也と岩政の長身の2人にし、左DFに今野を置いた。これでいい構成になった。

――もっともその前に、いったん岩政がピッチに入ろうとして止めてしまいました。ポジションに関して、選手の中から異論が出たということでした。

賀川:試合の後で今野自身が語ったところによると、岩政を藤本に代え、今野はボランチの位置へという指示が出たが、それに対して今野はここしばらくボランチをやっていないから無理だと言い、それを知った長谷部誠キャプテンが監督に伝えたらしい。

――今野には、ケガで無理だというのもあったようですね。そこでちょっと時間をおいて、監督は長友を前へ上げ、今野は左DFということになったのですね。

賀川:この配置がズバリと当たった。この日の長友は相手の右サイドに対してずーっと優位に立っていた。オーストラリア全体に疲れが見え始めてからは、特にここの有利がはっきりしていた。

――それまでに何度もピンチがありました。それをGK川島永嗣をはじめ全員の頑張りで何とかしのいでファインゴールにつないだ。本田圭佑も見ていて痛々しいほどの疲れようでしたが……。

賀川:皆で何とか防げば自分たちのチームはチャンスに点を取れると思っていたのだろうネ。後半17分と21分に“長友効果”のチャンスがあった。21分の長友からのクロスを岡崎がヘディングしたシーンは、岡崎の十八番。右へ外れはしたが……。

【つづく】

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