日本代表の2月シリーズを追って vs中国(下)
東アジア選手権2010決勝大会
2月6日(東京・味の素スタジアム)19:17
日本代表 0(0-0 0-0)0 中国代表
――中国戦では、サイドからの攻めもありました。内田篤人のシュートがファーポストに当たった惜しいチャンスも。
賀川:後半に平山相太を送りこんだが、彼の大きさとポストプレーということで、少し良くなった。報道によると、監督がサイドからの攻めの指示をしたとか――。このあたりが私にはよく分からない。
サイドアタックのできる選手がいて、サイドではボールをキープできるのだから、中央のウラを狙うためにもサイドへボールを散らし、外からのクロスやシュートがあって当然でしょう。外からと中央の攻撃の変化というのは、古くから攻めの常識ですヨ。
調子を落としている内田が久しぶりに“らしい”プレーを見せたが、あのポストに当てたシュートも、彼ほどの選手ならファーポスト内側を叩いてゴールへ入るボールを蹴ってほしいね。あの位置でそういう蹴り方もあるんですヨ。
――平山は
賀川:相手DFラインのウラへ出て左足のボレーを狙ったが、失敗したのがあった。ボールが落下して自分の左足の一番いい高さにくるのを待てないでスイングした。
――相手が近くにいるかと思って、気がはやったのでしょうか
賀川:あるいはオフサイドだったかも――。しかし、状況がどうでも、ストライカーは自分がシュートするときにはベストのフォームで打つこと。それがゴールにつながるハズだヨ。
――釜本邦茂さんも、そう言っていましたね。
賀川:そうそう。私の記憶ではいまから42年前の68年2月、西ドイツに留学してドイツのデアバル監督のマンツーマン指導を受けたときにそう言われたそうだ。
彼はすでにシュートの型をいくつか持っていたが、デアバルさんの指導でストライカーとしての基本的な考えを自ら問いつめ、ドイツの若手との練習で2ヶ月間の留学でステップアップした。
――賀川さんがいつもいう、本番前半年の上達ですね。
賀川:平山や岡崎、玉田や大久保あるいは佐藤寿人に、そうした急成長のための貯蓄があれば、この2月シリーズさらにはそのあとにも、ゴールへの道を掴んでステップアップする機会はあるのですヨ。
――彼ら以外の若手にも、もちろん彼らにパスを送り、走り上がりシュートするMFたちにも期待しましょう。
賀川:何といってもサッカーは試合をする選手たちが生き生きとプレーをすることが第一だからネ。
【了】
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