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日本代表、2月4戦シリーズの不成績(下)

2010/02/20(土)

日本代表、2月4戦シリーズの不成績(中)こちら


――相手に守りを固められると、その多数防御を破れないのも同じでしたね。

賀川:この部分――いつも0点に押さえるのは難しいことだ。それより点を取ることを考えた方が易しい。ゴールできそうなFWが出てきたのだから……

――3月のバーレーン戦でどうなるか、見たいですね。

賀川:相手がどこであっても、日本のやり方はこれ――と言ってきたのが、まあある程度できるようになったとしたら、今度は相手のメンバーに合わせてここはこういうやり方で、という課題を持ち、それを選手たちがピッチ上でどう実行するか、という段階だろう。

――俊輔が日本に戻ってくるという話は?

賀川:もともとあった話らしいから――。そうなれば良いが、ヨーロッパにいるにせよ日本に戻るにせよ、体調は大切な問題だからネ。問題はやはり平山相太だろう。しっかりした体とは言い難いが、これからの練習次第でもっと点に絡める選手になるハズだから。もちろん、岡崎慎司もステップアップが必要だ。

――平山なら、例えばどんなところをでしょう

賀川:自分がどこでヘディングすればボールはどこまで行くか。シュートでも、自分がどこで蹴ればゴールのどこへズバッと入るか――といったことだね。本当は昨年にできていないといけないのだが、今でも遅くはない。今の日本のFWにはそれがあまり見られないんだヨ。

――今からでも間に合いますか

賀川:日本代表が、大人の世界大会でとったメダルは1968年メキシコ五輪が唯一。この代表は68年2月にメキシコ遠征し、メキシコのオリンピック代表に0-4で負けている。高度順応を調べる目的もあって、休養明けの選手を集めて太平洋を渡ってメキシコで試合をしたのだが、文句なしの完敗だった。ただ一人、ドイツ留学から合流した釜本邦茂の体調は良かったが、これも高度の影響には苦しんだ。
 それが、10月のメキシコ大会本番の3位決定戦では2-0で勝ったんだヨ。体調不完全、そして高度順応(メキシコは2,500m)できないとどれだけ苦しいかが2月の遠征でよく分かったから、日本国内での高地合宿や高度対策にも選手たちは真剣になり、チーム全体として大会中の体調管理にとても気を配った。釜本は、ドイツでの個人練習の成果をオーストラリアでの3試合(メキシコ遠征後)から発揮し始めた。

――日本代表の一人ひとりが2月の敗戦で目を覚まし、本番に向かってくれるのに期待しましょう。水を飲むのは彼らですからね。だけど……飲まなかったらどうしましょう?

賀川:そのときは、それはそういう選手を生み出した私たちサッカー界が悪いのだろうヨ……。


【了】

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