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オランダ遠征2試合を見て(1)

2009/09/25(金)

~得点への意欲が強まり、第2戦でそれがスコアに表れたのは何より。憲剛をはじめイレブンのレベルアップへの努力に期待~


――オランダ遠征シリーズは第1戦が0-3、第2戦が4-3の逆転勝ちという結果が出ました。ご覧になりましたか?

賀川:現地で見たいと思ったが、テレビで我慢したよ。まあ日本にいて、外国での強化試合をテレビで見られるのだから本当にいい時代になったものですヨ。

――サッカーをめぐる環境がどんどん良くなってゆくのに、代表の進歩が目に見えて良くなる――とはゆかないという気もしますが……

賀川:そうかナ。いまの代表はずいぶん良くなってきていますヨ。もちろん、スタート地点が低かったからそんなに高いところまできているわけじゃない。多くのファンやコメンテイターには不満もあるでしょう。

――サッカーマガジンで、賀川さんはオランダ戦の後に中村憲剛に期待すると書いていましたね。

賀川:得点力に問題ありと言われている代表チームの中で、憲剛がここのところ点を取ろうという意欲を燃やしているように見える。自分の口からも、シュート練習をしているなどと言っているようだ。オランダ戦でも、決めることはできなかったが、シュート位置へ入り込んでシュートをしようとしている。その意欲を買ったのだヨ。

――いつも冷静な賀川さんにしてはめずらしく肩入れしていますね。

賀川:いま日本代表はプレッシングとボール奪取と多人数の速い動き、攻めへの絡みによってチャンスをつくることを考え、努力し、工夫して、それでワールドカップ(W杯)予選に勝ってアジアでトップクラスの座を保ってきた。岡田武史監督になってからも、この流儀で相当なレベルのチームを相手にしても通じ始めるようになった。

――ただしチャンスの割合に点が取れない、というのはあまり変わっていません。

賀川:一方では、アジア予選でもたびたび明らかになったように、相手に攻め込まれ、大事なところで1対1の対決となった場合に得点されることがあり、このことは今度のオランダ遠征2試合でも明らかになった。
 オランダは個人力だけでなく組織プレーも上のレベルだから、そのボールの動かし方の上に個人力の差がつく。ガーナの場合は、Jリーグではほとんど無敵に見える中澤佑二が相手FWの突破力に上手く対応できなかった。

――DFの対応が“しんどい”ものだから、GKまでおかしくなった場合もありました。

賀川:ジーコ監督のときもそうだったし、トルシエのときも、あるいは第1次岡田武史監督のジャマイカ戦でも1対1の競り合いでやられ、その受け身の態勢がGKの心理や実際のプレーに影響したこともあった。

――まったく変わっていない、進歩がないわけでしょうか。

賀川:ディフェンダーというのは、失敗があってもそれが失点につながらないと痛い思いをしないことが多い。もちろん、サッカーの選手になるくらいだから負けず嫌いで1対1で抜かれたり、自分が奪われたことでピンチになったり、いったんタックルに行って取れそうになってから姿勢が崩れて相手にシュートを決められたり、といったことを経験すれば自分のどこに原因があるのかと反省して、それの対応に努力するハズなのだが……。

――この国のサッカーでは、点を取られたら「中盤であのとき俊輔が奪われたのがピンチのキッカケになって」とか「あのミスパスをカットされてコーナーキック(CK)を取られ、そこからやられた」などと、まず組織が綻びた原因から始まります。その1対1でやられた実際の場面についての検討が少ない。はじめから諦めているのかなぁ。

賀川:前線からのプレッシングが緩んだり、中盤でのミスで奪われたりすることの反省は大事ですヨ。それはそれで良いんだ。しかし、パスの失敗をなくすこと、失敗してもすぐピンチにならぬようにすること、トラッピングに習熟しスクリーニングの技術を高めることなど、日本代表になってもそれぞれのポジションで高める技術や自分の体の強化などを怠っていけないのは当然だが、中盤で俊輔がボールを奪われればすべてお終い、というわけではないんだから。



【つづく】

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