アウェーの大ハンデの中で大一番に勝った日本代表の実力(1)
2010 FIFA ワールドカップ 南アフリカ大会 アジア最終予選
6月6日(タシケント)19:05 (日本時間 23:05)
日本代表 1(1-0 0-0)0 ウズベキスタン代表
得点者:岡崎(日 9分)
【日本代表メンバー】
GK: 1楢﨑正剛
DF: 22中澤佑二(Cap.)4田中マルクス闘莉王、3駒野友一、15長友佑都
MF: 10中村俊輔→6阿部勇樹(91+分)7遠藤保仁、14中村憲剛→13本田圭佑(66分)17長谷部誠
FW: 16大久保嘉人→12矢野貴章(69分)9岡崎慎司
SUB:18都築龍太、5今野泰幸、8橋本英郎、11玉田圭司
【ウズベキスタン代表メンバー】
GK: 12イグナティ・ネステロフ
DF: 3イルホミオン・スユノフ→13サフブ・ジュラエフ(83分)、4イスマル・チュラホジャエフ、5アンズル・イスマイロフ
MF: 2ハムザ・カリモフ、6ジャスル・ハサノフ、8セルヴェル・ジェパロフ(Cap.)9オディル・アフメドフ、10ファルード・タジエフ→11アンヴァル・ソリエフ(62分)18ティムル・カパーゼ
FW: 15アレクサンドル・ゲインリフ→16シャボズ・エルキノフ(75分)
SUB:1ティムル・ジュライェフ、14コモリディン・タディエフ、7アジズベク・ハイダロフ、17スタニスラフ・アンドレイエフ
――やりましたね、日本代表! ワールドカップ(W杯)の本番へ、アジア代表の一つとして出場権を得ました。
賀川:テレビの前の日本サポーターは終了の笛が鳴るまで緊張したでしょう。まぁ、大変な試合だったが、選手たちは頑張ったネ。0泊3日の強行スケジュールで現地へ駆けつけた応援の人たちも、本当にご苦労さんだった。タシケントまで飛んだ甲斐があったネ。チームも応援サポーターも関係の皆さんも、テレビをはじめメディアの皆さんにも、お礼を言いたい。
■ドイツ大会の二の舞にはならなかった
――それにしても、しんどい試合でしたね。
賀川:日本代表の試合は、相手によってこういう形になることもある。2006年のW杯ドイツ大会のグループリーグの第1戦の対オーストラリアの終盤がそうだった。今回はボールを拾われ、相手の攻撃の時間がドイツ大会の対豪州よりも長かっただけに、見ている側はハラハラの時間も長かった。
――それでも、早いうちの1ゴールが利きました。
賀川:いつも話しているように、いくら押し込まれても、いくら攻められても、ゴールへボールを入れられなければ無失点。こちらが一つ点を取れば1-0で勝つのがサッカー。
――これまでは、そのゴールを奪うのがなかなかできなかった。
賀川:岡田武史監督は――キリンカップのところで話したように――岡崎慎司と興梠慎三という新しいFWを代表に加えた。昨年10月のキリンチャレンジカップの対UAE戦から起用するようになり、岡崎の働きが目立つようになってきた。玉田圭司や田中達也たちの故障もあり、この試合に岡崎を登用するのにためらいはなかったと思う。そして5月31日のキリンカップ、対ベルギーで中村憲剛をトップ下に置いてみて、その効果を確かめ、この試合でも憲剛を起用した。
――日本の中盤は、中村俊輔、遠藤保仁という、攻撃のときのタイミングの取り方のうまさとパスそのものの正確さでは高いレベルの選手がいます。中村憲剛をその中へもう一枚加えると、FWを削ることになりますね?
賀川:憲剛は自分のチームでも、代表に入っても左右にパスを散らし、あるいはズバリとスルーパスを出すといったプレーには定評がある。しかし、彼にはもう一つ、第2列からトップ下へ飛び出してゆくという魅力がある。
――第2列から前へ飛び出してゆくところですか。
賀川:うん、そうだ。
――そのときに必ずしも決定力が高いとは、賀川さんは見ていなかったのではありませんか?
賀川:中村憲剛のうまさは、前にも言った、ミッドフィールドでDFラインからのクリアあるいはパスを受けてそこからドリブルするかパスを出すかを判断して実行すること。そのためにボールを受けたときに前を向くプレーがうまい。そのために、第2列から飛び出して相手の危険地帯へ入ったときにボールを受けたときに余裕があって、周囲が見え、パスもできるしシュートもできる。
いまの日本の攻撃は相手のペナルティエリアに多数の選手を送り込もうというやり方だから、その相手の危険地帯へ走り込んでから、多芸の中村憲剛をどういう風に生かすかを、おそらく監督は考えていたに違いない。
――そこに、岡崎という新しいFWのキャラクターが現れた。
【つづく】
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