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春爛漫? J開幕

2009/03/13(金)

――Jリーグが開幕しました。初戦でアントラーズガンバが勝ち、入場者数もまずまずでしたね。

賀川:今年はJ2が18チームになって、J1、J2ともに各18チームと形が変わった。93年にJが開幕したときは10チームだけで、次の年に12、その次の95年には14、96年に16、さらに98年に18。99年にはJ2ができた。

――そのときJ2は10チーム、2001年に12チームになりました。

賀川:J1はファーストステージ、セカンドステージと、それぞれ1回戦ずつでの優勝争いがあるという、世界各国から見れば独特のやり方だった。2005年から2ステージ制をやめ、18チームによる1シーズン制をとった。Jへの参入希望クラブが増えて、今度J2が18チームになった。

――開幕から17シーズン目ですね。

賀川:その間に90年代後半の土地バブル崩壊という経済危機があり、今また、アメリカ発のサブプライムローンの崩壊にはじまる世界恐慌に見舞われている。93年のJのスタートも、あれが3年遅れておれば、スポンサーの面で難しいこともあったかもしれない。今回のJ2増加も、一歩先に決めていたからネ。

――企業内のスポーツでは、日産のような大きな会社の野球部が休部するとか、西武鉄道のアイスホッケー部が解散するとかのご時勢に、J2が増えたのです。

賀川:開幕第1節は、土曜・日曜日に合計18試合が行なわれた。それもプロフェッショナルの全国リーグだから……。
 あの東京オリンピックの翌年(1965年)にプロ野球以外で日本スポーツ初の全国リーグ「日本サッカーリーグ(JSL)」をスタートさせた。44年前、8チームの企業チームでスタートしたのが28年後にプロのJリーグとなり、それが16年後に今のJ1、J2になったのだから……。

――半世紀近くかかりましたが……

賀川:J2の岡山の開幕試合は、1万人を超える観客が集まったでしょう。J1から落ちてJ2の初日を迎えた札幌では2万人を超えるサポーターが集まって、J1への再出発を応援した。

――ところで、J1はやはり鹿島の3連覇が話題ですか?

賀川:ガンバ大阪を忘れてはいけませんヨ。私は、チームとしての底力は鹿島とガンバが少し上だと思っている。両チームとも自分たちのサッカーのやり方、それが図面上の戦術やフォーメーションだけでなくて、選手たち自身が自分がどこで、こういう形でボールを受けた時には仲間がどことどこに、どれくらいの距離で来ているかを肌で感じられるようになっていると思う。鹿島は中央部の守りに自信を持っているし、接触プレーにも強いから、攻め込まれてからのカウンターにも自信を持っている。

――そういえば、サッカーマガジンの51人の記者の順位予想で、賀川さんは1位ガンバ、2位アントラーズとしていましたね。

賀川:ちょっと付け加えると、私は両チームを1位と書いた。編集部がそれでは困るというので、ガンバが1位になった。

――この両チームにも弱点はあるのでしょうか。

賀川:今年のチームの春の練習をそれほど見たわけではないが、ガンバはいい補強をしたことは素晴らしいが、逆にその補強、例えばセンターバックのところ、山口智という柱のパートナーがどうなるかに不安定要素がある。
 プレシーズンマッチでJ2のセレッソに0-1で負けたのは、合宿その他のコンディション調整を開幕に持ってゆく途中のことで極めて動きが鈍かったのだからあまり問題にはしていない。しかし、オヤッと思ったのは、CDFの頭上へきたボールをGK藤ヶ谷(陽介)が飛び出して叩けず、こぼれたボールを香川真司に決められた失点。これと似た形で1点目を奪われたのが、ゼロックススーパーカップの対アントラーズ戦(2月28日、鹿島 3-0 G大阪)だった。中央部に新しい長身のCDFを備えることになったのだが、DFはそこにおればいいだけでは済まないこともあるのだから……。
 鹿島の場合は小笠原(満男)がいつ復帰するか、そして彼らしいプレーができるかどうかが大きいだろう。

――チームとしてはソツがない?

賀川:マルキーニョスというストライカーに代表されるとおり、速さと動きの量、守備の強さでしょう。
 昨年のリーグ終盤のジュビロ磐田戦(11月29日、1-0)で、終了間際にFKから岩政大樹のヘディングで勝ち越した場面があったでしょう。このFKは、攻め込んでペナルティエリア左外へ転がったボールを鹿島のマルキーニョスが俊足で奪い、その後方から駒野友一(磐田)が手で押して反則となった。いわば、相手ボールになりそうなのも奪い取るというマルキーニョスの速さと動きの量で生まれたFKだった。もちろん、背後からいった駒野が両手を自分の体の前へ持ってゆくのも困った習慣だが……。

――その接触プレーの姿勢や構えの話は別の機会にしましょうか。今は賀川さんの頭の引き出しを開ける時間はないから(笑)

賀川:そう、マルキーニョスのような素晴らしい技術と速さを持つプレーヤーがこういう守備(ボール奪取)をするところに、今の鹿島の強さがある。

――だから鹿島は強い?

賀川:いや、こういうプレーは全部の試合に皆がそろってやれるかどうかは疑問。そのためには小笠原が早く戻って、彼特有のタイミングを計るプレーが加わるといいのだが。

――先に紹介した順位予想表の中で、得点王に大迫勇也を書き込みましたね。

賀川:また別の引き出しを開けるのかネ(笑)。
 誰が考えても、希望的観測に見えるだろう。また、優勝を狙う鹿島の今のFWに大迫をすぐに使うことは難しいだろう。私自身も、シーズン前半の彼はむしろ、しっかりしたフィジカルトレーニングと、もう一度基礎技術の反復をして欲しいと思っているよ。それでも、シーズン後半に出てくれば点を取る才は持っているハズ。
 開幕試合に得点が多く華やかな感じだったが、上位クラスのチームのFWの多くはまたカタカナが増えている。それでは日本代表のFWはどうなるか――ということですヨ。

――その話は次にして、J2のセレッソはどうですか?

賀川:このクラブとしては、今年は珍しくブラジル人がそろった方だ。どういうわけか、ここほど外国人の当たり外れの多いチームも少ないが、今度は前からいるカイオは別として、新しいDFのチアゴは落ち着いているし、マルチネスはMFらしい左利きのMF。それに、香川真司と、昨年の後半から体がしっかりしてきた乾貴士という、いい若手がいる。開幕戦で鳥栖に4-1で勝ったが、まずはいいスタートといえるネ。

――京都や神戸などについては、また別としましょう。
 そういえば、次節は神戸へ行くそうですね。

賀川:スタジアムのFM放送で、何か古い話をすることになっているとか。とにかく、今季のヴィッセルを初めて見ますヨ。

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