Jの試合から(2) 清水vs磐田
4月19日 (静岡スタジアム エコパ)
第1ステージ第4節
清水 0(0-0 0-2)2 磐田
ジュビロ磐田の試合は、ひとりひとりのテクニックを結びつけるパスの技術と、選手の動きを見るだけでも楽しい。
4月19日静岡エコパで行なわれた“静岡ダービー”では、磐田が後半の20分と24分にゴールを奪って2-0で勝ったが、この1点目も藤田俊哉を軸にした見事なパスワークと藤田その人のエリア内でのフィニッシュに、テレビの前で思わず拍手したほどだった。
◆このゴールを生む一連の動きは、清水のGK黒河の大きなパントキックが高くバウンドして落下するのを磐田の左DF山西がダイレクトに蹴り返したところから始まった。
1)左のキックの上手な山西のボレーキックは、ハーフラインを超えた10メートル地点の藤田の頭上へ。
2)相手と競り合って、藤田が背後(ゴール側)へ落としたボールを、前に出ていた名波が拾う。
3)名波は左足アウトで後方へドリブルして(藤田よりも深い位置へ戻り)前方のグラウへパス。
4)グラウはダイレクトに左へ短く藤田に渡し、左前に走り抜ける。
5)エリア外12メートルの藤田に対して清水の2人が応対、左前(エリア外)のグラウにも、右前の中山にもマークがついている。
6)相手の守りが厚いとみて、藤田は右足キックフェイントをしてから、左へ切り返し、反転して後方を向き、再び名波に戻す。清水のDFは最終ラインがエリアのすぐ外、その前10メートルに4人が第一防御ラインを作っているが、藤田、名波は妨害もなくボールを受けていた。
7)名波の持ち方を見たグラウが2歩ほど後退し、名波からのパスを受ける。受けてすぐグラウはダイレクトですぐ右後方の西へ。藤田はすでに前の位置からエリア近く、中央の中山ゴンと並びかける。
8)グラウからのパスを受け、西はダレクトで中山へ。だが、これは清水DFがはじき返す。
9)エリアから25メートル、ほぼ中央でこのクリアを拾ったのが福西。ノーマークでゆっくり持って、左へ流れ、いったん右足アウトで右に持ちかえ、体の向きを変える。
10)そのとき、最前線にいたはずの藤田が中央やや右より、エリアの外10メートルまで戻ってきて、福西のボールを受ける。清水の第一防御ラインは背後から戻ってきた藤田はノーマーク。ボールが渡ってから追い始めるがすでに遅い。藤田の左前に西がペナルティ・サークルのライン近くに。中山がその左前に(エリアギリギリ)、そして右前にグラウがいた。中山とグラウには密着マークがつき、西はフリー。
11)藤田は自分を迎えうつ森岡に向かってドリブルし、すぐ西にパスを送り、そのまま前へ。
12)西はいったん止めて一人を引きつけ、藤田の突進に合わせてパス。
13)グラウのマークからかけつけた清水・村松の前で藤田は、右足でボールを小さく止め、次いで右足アウトで外へ動かして前へ抜いて出て、右足インサイドのシュートでGK黒河の左を抜いてゴール左下へ決めた。
◆最初の山西のキックから藤田のシュートがゴールに飛び込むまでちょうど30秒。
◆(9)の福西がボールを取ってから藤田のシュートまで10秒、この短い間にこれだけの各選手のプレーが合い、それぞれの動きとボールの動きがつながるのだからサッカーは面白い。
◆そしてとくにフィニッシュに持って行った藤田のトラッピングからシュートにかかる動作の見事さは、テレビ解説のキーちゃんこと北澤豪も激賞していた。彼自身もこういう局面の場数を踏んでいるだけに高い評価したのだと思う。若い選手たちも是非見習ってほしい技術でもある。
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