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ゼロックス・スーパーカップ

2003/03/02(日)

ゼロックス・スーパーカップ
3月1日 (国立競技場)
ジュビロ磐田 3(0-0、3-0)0 京都パープルサンガ

【またまた客は濡れたまま】

シーズンの開幕を飾るのにふさわしい、見て楽しい試合だった。ーただし、これはテレビ観戦した私の話。雨が降り、開始時の気温が3.3度というなかで観戦、応援してくださったサポーターやファンの方はたいへんだったろう。Jリーグの鈴木チェアマンの「こんな日に来てくれる人が本当のファンだな」との談話が新聞に出ていたが、さきの東アジアのトップ・クラブのマツダA3のシリーズでも雨だった。主催者もいつまでも”本当のファン”に甘えないで、国立競技場のスタンドに屋根をつけたらどうなのか、「国立霞ヶ丘陸上競技場」だからといって、今のままでいいとはいえまい。

1964年の東京オリンピックのときに作ったこの競技場が長い間、地方自治体の作るスタジアムのモデルになったことを考えれば、サッカー人もラグビー人も陸上競技の愛好者も、なにやら理由があるらしく屋根をつけることをOKしない競技場側にファンやメディアとともに、もっと強く働きかけるべきだろう。

【ジュビロにはA3の体験が生きた】

それはともかく、ジュビロのサポーターにはチームのこの日の試合ぶり、とくに後半に3ゴールを奪ったことで、寒い雨中の辛さも半減したかも知れない。とにかくおめでとう。

京都サンガにとっては、Jへ向かって仕上げてゆく時期に、すでにA3で強い相手とのタイトルマッチを3試合もして、自分たちの修正点をつかんだ磐田と戦ったのだから、負けてよいとはいえないにしても勝つほうがムリだった。後半に疲れで動きが止まってしまったのは、2ヶ月前の天皇杯決勝とは大違いだった。

ジュビロにとっては、チーム全体が彼ら本来の「まず走る」という原点にかえったのがよかった。いいチームでもプレーヤーでも、ゴールが奪えない、パスがつながらないとなると考えこんでしまう。そして考えた結果、「まず走ることだ」ということになる。これは古今東西”きまりのようなもの(もちろん技術が必要だが)ー”この日、それが最も顕著にあらわれたのは、FWのグラウだった。

【グラウの走りと粘り】

西(1980年生まれ、175センチ)よりも3歳年長のグラウは身長(176センチ)も体重もあまり違わないのに、骨太の感じのするプレーヤーで、その彼がFWとしてボールをもらう動きを大きくしただけでなく、取れないボールを執拗に追った。

前半10分ごろまで京都に勢いがあったが途中から磐田がもりかえしたのは、彼が左サイドへ出たボールを追って相手DF鈴木のミス(カカトのキックでかわそうとした)から決定的なチャンスを生んだからだった。左のゴールラインから中央へ出した彼のパスが中山と合わなかったが、このあとすぐ藤田の左サイドの動きから再びチャンスをつくった。ともに得点にはならなかったが、受け身となっていたジュビロの体勢たてなおしに役立ったと思う。

【藤田俊哉のとび出しとゴール】

磐田は62分(後半17分)に藤田のシュートで先制した。前半にあまり前へ出なかった河村が積極的に右サイドをあがるようになり、グラウからのパスでノーマークシュート(左へはずれる)までしたが、このゴールのきっかけも藤田からのパスを受けた河村がクロスを送ることから。グラウンダーのパスを中山がさわらずに流したが、そのボールは同じラインに詰めた服部にはわたらず、京都DFがとる。しかし、最先端にいたグラウがすばやくもどってDFがクリア・キックするとき右足を出すと、このボールがなんと後方から走りあがってきた藤田にわたった。しかも右足の前へころがるおあつらへ向き。ペナルティエリアで、藤田に有利な形でボールを持たれれば、まずおしまいだ。藤田は右へ出ようとして2人のDFが来ると、タイミングをはかったような切り返しで、やりすごし、左足のみごとなコントロールシュートをゴール左下へ送りこんだ。河村があがることで攻撃にからむ人数が増えたこと、グラウが相手ボールにからんだことが、藤田の決定力につながった。

◆1点を奪った磐田が勢いづき、京都の動きが落ちる。そして後半28分に2点目ー。

ハーフライン手前で、右からのパスを受けた福西が、左前へ飛び出した藤田にいいパスを送り、藤田がシュート。GKがセーブではじいたのをグラウが決めた。右側からの攻めが多かったあとでの左より藤田のとび出しを京都DFは掴めなかった。

3点目は右CK。名波の正確なキックをニアの福西が頭で後方へ、それにグラウが頭で合わせ、叩きこんだ。

グラウが高原のアトをつとめるかどうか、少なくとも磐田には、いい候補がまたあらわれたといえる。

この日のイレブンの試合ぶりは、2003年リーグもやはり楽しませてくれると期待できる。

◆京都は朴智星が去ったあとの攻撃力(サイドでのキープと突破)が落ちているが、黒部は個人的な力で磐田DFを悩ませた。松井もいることもあり、天皇杯で伸びた力はコンディションにハンディがあっても、ある時間帯は、やれたのだからエンゲルス監督は新しいシーズンも関西のファンを喜ばせてくれるだろう。

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