« 兵庫ドリームサッカー | トップページ | 拝復、ガリンシャのことです。 »

兵庫サッカー塾で語った“個性”

2003/02/05(水)

1月18日に兵庫サッカー塾に参加した。滝川第ニ高校の黒田和生先生(監督)が兵庫のレベルアップのためにと、若い指導者に呼びかけ、そこでサッカーの技術についての私の考えを語れ — とのことで、スピーチをした。会場は滝川第ニ高校の会議室。18時から2時間の予定、1時間15分をスピーチ、残りを質問にあて、結局は合計2時間30分かかった。

【個性ということ】

「one for all, all for one」というチームゲームの考え方。そして、個人技術の重要性が主な内容だった。日本のサッカー界では、90分の試合のうち1人のプレーヤーがボールにふれる時間は3〜4分、残りはふれていない時間だから、withoutボールの時間がどれほど大切かということを強調しがちだが、私はそのことと同様に、わずか3〜4分、回数にすれば10〜20回くらいしかないwith ballのプレーがどれだけ大切かを言いたかった。訓練によって組織的な動きが出来るようになり、鍛錬によって相手以上によく走っても、シュートをゴールのなかに入れなければ勝てないし、折角奪ったボールを味方へ渡すのにミスをして相手に取られ、そこから失点につながることもあるが、これらはボールテクニックの未熟から来ている。

世界的なオーケストラの指揮者である小澤征爾さんが最近のテレビ番組に出演したとき、「大切に思っている言葉を」という司会者に示した色紙には「個」と書かれていた。

サッカーでも個性の重要さをいうが個性とはなにか、体が大きいのも個性であり、体が小さいのも個性である。(小さいのを必ずしも欠点と思わないこと)

【技術の個性とキック】

そしてまた、技術の個性とはなにか — については、そのプレーヤーが持つ、一番得意なキックの角度が個性ではないかと思っていることを述べた。この点については、FCJAPANのサイトで当日のスピーチとして、コンテンツにはいっているハズだが、こういう話しについて若い指導者たちから、感想も寄せられ、なにがしらの参考になったようだった。

もちろんこうした、こうした話は中田英寿、ヨハン・クライフをはじめとする優れたプレーヤーの具体例をあげてのことだが、実際は試合を見ながら、あるいは試合のビデオをみながら、それも、中田やクライフやロナウドほどでなくても、もっと身近なレベル(例えば、1月26日に兵庫県で行なわれたヴィッセル対兵庫ドリーム)の方が理解しやすかったであろう。

要は技術について、どうすればミスをなくし、どうすれば上手になるか、どうすれば、ボールを目標に届けられるか、ボールの下を蹴るのか、外を蹴るのか、内を蹴るのか。足のどこを使うのかなどについて、コーチたちは考え、工夫してほしいということになるが、まぁ、第1回として何か指導について自ら考え工夫するための刺激になってもらえれば、まず黒田先生の狙いは成功といえるのだが・・・

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 兵庫サッカー塾で語った“個性”:

コメント

コメントを書く